2月に入り、バレンタインデーの飾りつけを見るようになりましたね。
バレンタインデーは、女の子から男の子へチョコレートをあげるものだと思っていました。アメリカに行って、それは日本独自の文化なのだとはじめて知りました。

渡米してはじめて分かった、アメリカのバレンタインデー文化について、日本との違いも織り交ぜながら書こうと思います。

アメリカでは友チョコを送るのが学校行事？

私たち一家が渡米したとき、長男は年長さん。
初めてのアメリカでのバレンタインデーを控えた2月初めに、学校からクラスメイトの名前が書かれたお便りを持って帰ってきたのです。
「クラスメイトとバレンタインカードの交換をするので、カードにクラスの子の名前と一言書いて持ってきてくださいね。それらを入れるバレンタインボックスも作ってきてください」

？？？？

私は、さっぱり訳が分かりません。知り合いに聞いてみたところ、どうも、アメリカでは親しい人と、お互いにちょっとしたお菓子やプレゼントを送り合ったりする文化があると分かりました。学校ではバレンタインカードの交換をし、そのカードに小さなチョコやアメなどをテープで貼り付けて渡すということでした。まさに「友チョコ配り」が学校行事になっているのです。

友チョコの裏に隠された先生の思いとは

早速、クラス人数分のバレンタインカードを用意しました。カードに、クラスメイトの名前を一つずつ書いていきます。
カードメイキングが盛んなアメリカでは、バレンタインカードを手作りするお母さん＆子供たちが大勢いま す。一方で、バレンタインカードを手作りしない人のために、スーパーにはカードとお菓子がセットになったものも売られています。大半の子供たちは、好きなキャラクターが書いてあるカードセットを購入するのです。

長男も、名簿を見ながらお友達の名前のアルファベットをひとつずつ丁寧に書いていきます。
「G…A…B…R…I…E…L… 」
あれ？これはもしかして…。

そうです。
これは新入生にとっては、アルファベットの練習なんですね～。

９月に新学期が始まるアメリカでは、新入生は２月ぐらいにやっとアルファベットすべてを書けるようになる時期。
なので、学校でのお勉強のおさらいをしているといったかんじでしょうか。

それを手作りの箱（バレンタインボックス）に入れて学校に持参し、お互いに交換します。クラスメイトみんなに配ることで、それまで話をしたことのない子とも交流でき、仲良くできるきっかけを作ることができるという塩梅です。交流を深めて欲しい、という先生の思いも垣間見た、学校行事としてのバレンタインでありました。

もらったカード＆お菓子をどっさりとボックスに入れて帰ってきた長男。楽しく勉強できて、お菓子ももらえるだなんて、「バレンタインデーって楽しい！」と大喜びでした。

だんだん学年が上がると、学校でも行事としては扱わなくなります。本当に親しいお友達だけでカード＆お菓子などを送り合う日本式になっていくようです（ほとんどが女子同士のようです）。

アメリカのバレンタイン、花束は必須？！

では、バレンタインデーは子供だけのものかといえば、違います。本来は、恋人たちのあいだで贈り物をする日ですよね。
（既婚者の私などは恋人にも無縁になってくるので、詳しい事情は分かり兼ねますが…、）その日になると、高校生以上の男の人たちが赤いバラやピンクの花束を持っているのをよく見かけました。

スーパーには、日本のようなご供え用ではなく、バレンタイン仕様の花束がたくさん売られています。会社帰りのパパさんたちは、必ずと言っていいほど花束を購入して家路に向かいます。

ちなみにうちのパパさんは１年目は手ぶらで帰ってきました。「バレンタインデーには、花束を買って奥さんに渡さないといけない！」とアメリカ人の同僚さんたちに強く言われたようで、翌年から必ず花束を買って帰ってくるようになりました。
花束なんて、買ってくれたためしがないパパさんですが、「郷に入れば郷に従え」ですね。

大切な人に日頃の感謝や愛を伝えるというのは、なかなか出来そうでできないもの。
バレンタインデーは、そういうことの後押ししてくれる日でもあるのかな～と、スーパーの値札がついた花束をもらいながら思った２月１４日でした。

《プロフィール》
Sophia
Sophia’s CARD factory 代表
Stampin’UP デモンストレーター