和風の家、その象徴とも言えるものが「畳」ではないでしょうか。
純和風のお家を作る際に用いられるのはもちろんのこと、洋風のお家作りの際にもお部屋のアクセントとして畳を用いることがあります。
最近ではフローリングのお家でも、横に畳スペースを設けたりしますね。
普段はあまり物を置かずに、ちょっとしたお昼寝に使用するなんて方も。
しかし、そんな畳ですがどのようにお手入れすればいいのでしょうか?
フローリングと同じように水拭きしてしまってもいいのでしょうか?
掃除機のかけ方は?湿気対策などあるのでしょうか?
今回は、そんな畳のお手入れ方法に関してです。
日常のお手入れ
まずは毎日のお手入れ方法を考えてみましょう。
畳はその手入れの仕方で寿命が大きく変わってくるものです。
お家の掃除を行う際に、畳も一緒に掃除してあげましょう。
乾拭きでお掃除
畳は水分を吸収しますので、フローリングと同じように水拭きをするのはなるべく避けましょう。濡れ雑巾でゴシゴシと畳を拭いてしまうと、畳特有の光沢感が薄れてしまいます。
さらにお掃除のたびに水分を吸わせてしまうと畳が黒ずんでしまうだけではなく、カビが生えてしまうこともあります。
そのため、畳を拭く際には固く絞った雑巾か、乾いた雑巾を使用しましょう。
また畳の拭き方ですが、畳の目に沿って拭きましょう。
畳の目に逆らう拭き方をすると畳の隙間に埃が入り込んでしまいます。さらに、畳の目に逆らった拭き方で掃除を繰り返している事が畳を痛めてしまう原因にもなります。
掃除機のかけ方
掃除機をかける際も乾拭きと同じく、畳の目に気を付けましょう。
掃除機の吸い込み口は毛の付いたブラシが高速回転しています。
畳の目に逆らいながら掃除機をかけてしまうと、そのブラシが畳の藺草を痛めてしまいます。
畳の目に沿いながら一列一列、掃除機をかけるよう心がけましょう。
だいたい1畳を掃除機掛けするのに1分ほどかけて行うのが効果的と言われています。
想像以上に時間がかかると思われるかもしれませんが、しっかりゆっくりとお手入れしてあげましょう。
日焼けさせない
畳の藺草は、長時間日光に当たり続けることで日焼けしてしまいます。
最初は綺麗な緑色で、独特の光沢を持っていたのに日焼けしてしまうとだんだん黄色に近づき光沢も薄れてしまいます。
しかも、表面もガサガサになっていき、とても綺麗とは言えない状態に・・・。
そこで、畳のお部屋は日当たりにも注意しましょう。
お家を建築前の状態でしたら工務店さん、設計士さんにしっかりと確認してみましょう。
現在すでに畳のお部屋をお持ちの方は、日中は日に当てすぎないよう注意しましょう。
畳の上にはあまり物を置きすぎず風通しを良くしてあげることも畳を綺麗な状態に保つコツです。
気にしすぎる内容ではないかもしれませんが、日当たりも一度確認してみるといいかもしれませんね。
定期的なお手入れ
こちらの方法は毎日とは言えませんが、ちょっとした大掃除の際に行っておくと良いお手入れ方法です。
毎日のお手入れでは見れなかった場所をしっかりと確認してあげることで畳の寿命が何倍にも伸びます。
畳干し
一般的なことかもしれませんが、畳干しは大切なお手入れです。
畳に使用されている藺草は、住宅に使用される材料の中でも最も湿気を吸収する能力に長けています。
湿気をしっかりと吸収してくれるのが良さではあるのですが、梅雨の時期などで湿度の高い日が続いた場合は過度に湿気を吸収してしまうため注意が必要です。
湿気を吸いすぎた畳にはカビが発生する可能性があります。
そこで、畳の湿気対策として畳を干しましょう。
できればよく晴れた日に畳を取り外し、外で天日干ししましょう。
畳を取り外す際には、元あった場所に畳を戻せるように印を付けておくと良いかもしれませんね。
ちょっとした場所の違いで、畳の収まりが悪くなってしまう場合もあります。
天日干しをする際には畳の表側ではなく「裏側」が日に当たるように干しましょう。
表面を日に当てすぎると畳が日焼けしてしまい劣化を早めてしまう場合がありますし、ふだん外気に触れていない畳の裏側の方が湿気がたまりやすくなっています。
しっかりと埃を叩き出し、可能ならば4時間~5時間程度天日干ししてあげましょう。
年に回程度は畳干しをしてあげるといいかもしれませんね。
表裏が決まっていない畳の場合、2年おきに裏返しにして使用すると良いでしょう。
畳の表面は通常4、5年で寿命を迎えるといわれていますので、表裏を繰り返し使用することによって寿命を延ばすことができますね。
サイクルを考えながらお手入れを行ってあげましょう。
埃落とし
これは畳を干す際に同時に行うことが一般的です。
畳には細かな目がありますので、その隙間に埃がたくさん溜まります。
埃が溜まるとダニが発生する原因にもなりますので、しっかりと埃を落としてあげましょう。
畳を立てかけ、布団たたきのようなものでしっかりと叩いて埃を落としましょう。
表面をたたくだけではほこりを取り除くことは難しいので、同時に掃除機をかけてあげると効果的かもしれませんね。
散った埃も回収することができます。
もしもの対処方法
どれだけしっかりと手入れを行っていても、ちょっとしたトラブルは起きてしまうものです。
トラブルが起きてしまった際の対処方法も確認しておきましょう。
カビが生えてしまったら
もし気を付けていたのにカビが生えてしまった場合、どうすればいいのでしょうか?
まずは畳をよく乾かしましょう。しっかりと乾燥させておかないとカビが落ちにくく、最悪の場合その場所がシミになってしまう可能性があります。
窓を開け換気をする、もしくはエアコンの除湿機能や空気清浄機などの除湿機能を活用してください。
しっかりと乾燥させたうえで消毒用のアルコールや、漂白剤を布にしみこませ拭き取ります。
この際に、間違っても畳に直接アルコールや漂白剤をかけないよう注意してください。
せっかく乾かした畳に余計な水分を与えてしまうことになります。
雑巾などの布にアルコール、漂白剤を染み込ませてその雑巾で拭き取るようにしましょう。
最後に、アルコールや漂白剤が残らないようしっかりと固く絞った雑巾などでしっかりと拭き取りましょう。
ダニが発生してしまったら
「なんか最近体がかゆい」
なんて症状から、病院でダニが原因だと判断されたなら畳を確認した方がいいかもしれません。
畳は先ほども記載したように湿気を多く吸います。
その結果、ダニにとって住みやすい環境を作ってしまうのです。
ダニの対処法として
- しっかりと畳を乾燥させること
- 小まめに掃除機をかけること
が大切です。
ダニは夜行性なので、しばらく部屋の中を暗い状態にしておき時間をおいてから掃除するのも効果的だそうです。
醤油、ジュースをこぼしてしまったら
これは、お子さんを持たれるご家族の大きな悩みかもしれません。やはり食事をする際に、飲み物をこぼしてしまうことはあるでしょう。
しかし、その時に雑巾でゴシゴシと擦ってしまうのはNGです。
液体をこぼしてしまった場合はまず擦らずに、こぼれた液体の上に「小麦粉」や「ベビーパウダー」などの粉体を振りかけましょう。
その粉が液体を吸収してくれます。
その後、掃除機などで粉体を吸い取ります。
残った汚れに関してはアルコールや漂白剤を使用し、しっかりと取り除きます。
さいごに
今回は簡単に畳のお手入れの方法から、トラブル対処の方法までご紹介させていただきました。
畳のお手入れは確かに手間がかかることもあります。
食べ物をこぼしたり、傷をつけてしまったり、トラブルもあるかもしれません。
そういった理由から最近では全室フローリングが主流になりつつあります。
しかし、やはりちょっとした時に畳が欲しくなることもあるでしょう。
お子さんの遊ぶスペース作りであったり、お母さんお父さんのちょっとしたお昼寝だったり・・・。
日本の和室、畳をもう一度見直してみませんか?
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